日本上陸の「Yelp」他、Google、4sq、FBもグルメ口コミサービスへ

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あなたは、同僚や友人と食事に出掛けるとき、どのような情報源を参考に、レストランや飲食店を選びますか?

少しデータは古いですが、「OCNプリエ」が2011年5月に実施したアンケートによると回答者の約6割が、お店選びの情報源としてグルメ情報サイトを利用しているそう。多くの人々にとって、グルメ情報サイトは、まだ行ったことのないレストラン・飲食店を事前に知ることのできる場となっています。

日本では、グルメ情報ポータルサイトの草分け的存在である「ぐるなび」、2005年に開設された「食べログ」、フリーペーパーとの連動が特徴の「ホットペッパーグルメ」など、国内サービスの進化とともに、グルメ情報サイトそのものも広く普及してきました。しかし、昨今、日本のグルメ情報サイトは、国内外のサービスがせめぎあう“群雄割拠”の時代を迎えています。

黒船襲来、世界最大級の口コミサイト「Yelp」が日本上陸

とりわけ、この国内市場に衝撃を与えたのが、2014年4月に日本に進出した世界最大級の口コミサイト「Yelp(イェルプ)」です。2004年7月、米サンフランシスコで創設されたYelpは、日本のほか、米国・カナダ・英国・ドイツ・ブラジル・オーストラリアなど25カ国で展開。2014年第一四半期時点で月間ユニークユーザー数1億3200万人を擁し、5700万件ものユーザー投稿が蓄積されています。

「Yelp」の特徴は、レストラン・飲食店に限らず、ショップ、美容院から不動産会社、病院まで幅広く網羅している点。特定の業種に特化するのではなく、「ローカル(地元)」を核に置き、地元の商店や事業者とその地域で生活する人々をつなげようというのが、創設以来、一貫した基本コンセプトです。

「Yelp」は、スマートフォンにもいち早く対応し、スマートフォンの機能拡充とともに進化してきたサービスでもあります。2008年にはiOS対応アプリケーションをリリースし、スマートフォンの普及に伴って、ユーザー数を急増させました。その後も、アップルとの提携により、デバイス本体の機能追加や改善に積極的に追随し、音声認識アシスタント機能Siriとの連携や、iPadおよびiPhoneのマップへの「Yelp」のコンテンツの組み込みなど、アップル製デバイスとのシームレスな連動を実現しています。

グーグル、フェイスブックも、地域情報サービスに参入

口コミサイトの老舗である「Yelp」のみならず、「Google」や「Facebook」など、オンライン検索サービスやソーシャルメディアネットワークサービスを“主戦場”としてきた他の有力企業でも、地域情報サービスを拡充しようとする動きが見られます。

「Google」は、2011年9月、レストランガイドブック「Zagat Survey(ザガット・サーベイ)」を出版する「Zagat」を買収したほか、2014年5月には、レストランサイト構築サービスを手がける「Appetas」を買収。GoogleマップやGoogle+といった「Google」の既存サービスと、これら買収企業が有するコンテンツや技術・ノウハウを融合させ、独自の地域情報サービスを構築すべく取り組んでいます。

位置情報をベースとするソーシャルメディア「Foursquare」は、2014年5月、コア機能であったチェックイン機能を新アプリ「Swarm」に分離させ、地元情報の検索ツールに特化することを発表。今夏をめどに、アプリケーションが大幅に改変される見込みです。

「Facebook」は、2013年8月に、レストランのオンライン予約プラットフォーム「OpenTable」との提携を発表し、Facebookページにレストラン予約機能を追加する方針を明らかにしています。また、2014年5月には、米Constant Contact社との提携により、飲食店のFacebookページにメニューを表示できる機能を追加しています。

様々な実績や技術、ノウハウ、コミュニティを持つ企業が、それぞれどのような強みを発揮し、地域情報サービスを進化させ、収益モデルを確立していくのでしょうか。今後の動向に、注目が集まります。