「圧倒的にラク」文字より動画でコミュニケーションをとる、若者のリアル

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「テキストよりも動画のほうが相手の顔もわかるし、感情もわかる。」

「待ち合わせの時も動画を送るほうが場所もわかりやすい。」

“ミレニアル世代”と呼ばれる、今の若者たちの言葉である。

物心ついたときからスマートフォンがあるミレニアル世代にとって、動画の撮影はメールを送るのと同じこと。事あるごとに動画を撮っては友だちに送っている。なぜ、若者は動画でコミュニケーションを取るのか。そんな疑問に迫るイベントが、株式会社schoo主催で9月7日に開かれた。

登壇したのは、動画チャットアプリ「Sunnychat」を提供するSupership株式会社の古川健介さん、日本一のVineフォロワーを持つ大関れいかさん、中高生から絶大な支持を得る映像クリエイターのRed Jokerさん、社会人経験を活かした「ブラック企業シリーズ」などを公開する映像クリエイターのほくぴーさん。主な発言をまとめた。司会進行はschooの中西孝之さんが務めた。

メインで使うSNSはTwitter。若者の最新SNS事情

Red Jokerさん

Red Jokerさん

— いま様々なサービスを使われていると思うんですけど、一番使っているサービスって何ですか?

一同:Twitterをメインに使っていますね。

— なるほど。Twitterなんですね、ちょっと意外でした。ちなみに動画サービスは何を使われてるんですか?

大関:私はInstagram(インスタグラム)に搭載された”ストーリー機能”を使ってますね。Snapchat(スナップチャット)と比べて、インスタグラムの方がユーザー数が多いので、ほとんどストーリーを使って動画をあげています。スナップチャットは海外の人たちの動画を見るくらいかな。

ほくぴー:海外の人に向けて動画を発信したいときはスナップチャットを使いますけど、国内の人に発信したい場合はインスタグラムを使ってますね。

Red Joker:僕はスナップチャットの方が動画の閲覧数が多いので、基本的にスナップチャットを使っています。インスタグラムは180人くらいの人しか見てくれないんですけど、スナップチャットは800人くらいの人が見に来てくれるんです。

— ちなみに一番最初にインターネットに接したのは、いつ頃ですか?

一同:中学1年生の頃ですね。

— きっかけは何だったんでしょうか?

Red Joker:僕の場合、きっかけはTwitterとアメーバピグでしたね。

大関:わたしも同じ。アメーバピグって懐かしいね(笑)

(左)大関れいかさん (右)ほくぴーさん

(左)大関れいかさん (右)ほくぴーさん

古川:アメーバピグって、もう懐かしい部類に入っちゃうのか。それが驚きですね。

ほくぴー:僕はアメーバの時代を知らないので、mixi、Facebookから入っていって、Twitterを使うという流れでしたね。

古川:僕は「あやしいわーるど」っていうサービスが始まりですね(笑)

女子が求めるものが手に入るのが「SNOW」

— 周りの友達も動画サービスは使っているんですか?

大関:9割くらいの人が使ってると思います。みんなSNOWを使って加工した写真をアップしてますね。

古川:他にもegg(エッグ)やMSQRD(マスカレード)といったサービスがある中、なぜみんなSNOWを選んでるんですかね?

大関:一番盛れるからだと思います。フィルターが多いですし、何より女子が求めているものがSNOWだと全部手に入るっていう。

ほくぴー:男からすると、全員かわいく見えてしまうのでやめてほしいですね(笑)。

“配信している感”があるからツイキャスは使わない

— みなさん、動画の配信はインスタグラムやVine、スナップチャットがメインと言っていましたが、ツイキャスなどは使わないんですか?

大関:ツイキャスは”配信している感”が強くて、配信するにも準備をしなければいけないので使わないですね。他にもPeriscope(ペリスコープ)というサービスを使ってるんですけど、ちょっと暇なときに気軽な気持ちで配信できちゃうのがいいですね。

ほくぴー:僕は少し考えて配信を行っていて。Twitterの動画から拡散されて、色んな人に知ってもらいたいと思っているので、Twitterというプラットフォームで一番見やすいペリスコープを使うようにしています。

— なるほど。みなさん、Vineの動画から有名になられたと思うのですが、なぜ動画を撮ろうと思ったんですか?

大関:テスト勉強に飽きて、とにかく暇だったんですよ(笑)「もうテストもどうでもいいや」っていう気持ちだったので、そのときに見ていた動画の真似をすることから動画を撮ることが始まりました。


<大関さんのVineの動画>

Red Joker:僕もテスト期間中に「テスト勉強つまんねー」ってなって、休憩中にVineを使って適当に撮り始めたのが始まりですね。

古川:なんでVineを使おうと思ったんですか?

大関:そのときViveが流行ってたんです。他にもサービスがあったんですけど、一番面白そうだなと思ったのがVineだったので、Vineにしました。

動画を撮ることが当たり前。だから、動画でコミュニケーションをとる

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— いまFacebookやTwitter、LINEと気軽にコミュニケーションがとれるサービスがある中、なぜ動画でコミュニケーションをとろうとするんでしょうか?

大関:一番伝わりやすいからです。LINEで文章を打って伝えるよりも、テレビ電話で顔を見ながら話した方が絶対に伝わるじゃないですか。多分、喧嘩しているときと同じだと思うんですけど、文章だと怒っているのかどうか分かりにくい。テキストだけだと絵文字がないだけで怒っているのかと思ってしまうこともあるけど、動画でのコミュニケーションなら相手の顔もわかるし、感情もわかる。面倒なことがなく、手っ取り早いのがいいところですね。

ほくぴー:僕も似たような答えなんですけど、少しだけ違ってて。若い人たちって、本質的にラクで効率がいいものを頭で分かっているんじゃないかなと思いますね。『FAXよりメールがいい』という人は、もともとメールの良さを知っているからメールの方がいいと言える。メール然り、若い人たちは不便なものを知らないから、逆に『なんで動画撮らないの?』っていう感じだと思う。伝わりやすいのも確かにそうなんですけど、動画の方がいいっていうのを当たり前のように思っているだけなんじゃないかなと。

Red Joker:LINEって一番最初はメールだけだったんですけど、途中から10秒動画が出てきた。それから、毎日その機能を使って挨拶や返事も動画で送ってました。

大関:待ち合わせの場所を知らせるときも、『ここにいるよ』って動画を撮って送ってますね。その方が場所も分かりやすいので。

ほくぴー:単純に動画を撮ることを当たり前だと思っているから、動画を撮っているだけだと思うんですよね。逆にテキストで送る不便さを知らないのかもしれない。

ビジネスでもメールが動画に変わる

Supership株式会社 取締役 古川健介さん

Supership株式会社 取締役 古川健介さん

古川:普段生活をしている中でテキストと動画、どっちに触れている時間が多いですか?

Red Joker:圧倒的に動画の方が多いですね。

大関:テキストと動画……どっちが多いかな。記事もけっこう読むんですよ。

ほくぴー:僕も記事はけっこう読みますね。

古川:どんな記事を読むことが多いんですか?ニュース記事とか?

大関:FacebookやTwitterのフィードで流れてきた記事をクリックすることが多いので、最近はビジネス系の記事をよく読んでますね。はあちゅうさんやイケダハヤトさんがリツイートしている記事は目を通すようにしてます。

— ちょっと話を戻しまして、やっぱり動画でコミュニケーションをする理由は自分を正確に伝えられるという部分が大きいんですかね?

大関:先ほど話した通りなんですけど、”動画を撮る”行為が当たり前のことだったので、撮らない理由はないですし、動画の方が圧倒的にラク。

ほくぴー:今の若い人たちが社会人になったら、メールではなく動画を送るようになる可能性は全然あると思っていて。極論を言うと、『お世話になっております』っていう前置きはいらないですし、何より動画なら細かいニュアンスもきちんと相手に伝えることができる。今はそれを許さない暗黙のルールがあるから動画が使われてないんですけど、この世代が社会人になったら変わってくるんじゃないかなと思います。

加工全盛、非リアルな動画をどう考える?

古川:動画×コミュニケーションの未来について伺いたいんですけど、今ってSNOWやスナップチャットなどAR(拡張現実)のものが流行っていて、リアルから遠ざかっていると思うんですけど、その状況についてどう思ってますか?

大関:わたしは断然リアルに近づいていく方がいいと思っています。今の若い子たちって、きれいな写真を見ても、「本当にこんなにきれいなのかな?」と疑いから入ってしまうので、どんどんリアルのものが見たいですね。

ほくぴー:逆にリアルでいいものができたら、それは本当に良いものなので、見ている側も信用できると思います。

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古川:見る側はリアルの方がいいと思うんですけど、出す側は盛りたいじゃないですか。そこの温度感の違いって、どう思ってますか?

ほくぴー:そうなんですよね。だから、流行るのは加工ができて、自分のことを盛れるサービスだと思います。でも、最終的に残るのは本当にいいサービスだけだと思う部分もあって、そこは難しいところですね。

ただ、画像や動画を盛るのではなく、効果音が出せるといった映像をイジるのではなく、その映像を面白くするオプション機能がつけてみるなど、リアルな体験をどれだけ肉付けできるかという方向性は面白いんじゃないかなと思います。