前編に引き続き、原宿周辺でスマホ事情を調査。ファッションの感度が高そうな男女にインタビューしてみた。

彼・彼女たちがいかにスマホを使いこなし、なんのアプリをダウンロードしているのか。ユーザーのリアルな姿を追う。
5人目:YUDAIさん(23歳・セレクトショップ販売員)
最近購入したというハットが印象的なYUDAIさん。ピンクとグレーのロングチェックシャツに、水色のジャケット、黒のパンツを合わせ、足元は黒のブーツで全体を引き締める絶妙なバランス感覚が光るファッション。個性派アイテムを着こなす彼のiPhoneには、何が入ってるのだろう。
――iPhoneについて教えてください。
「iPhone 6を使っています。壁紙はデフォルトのままです。何かこだわりがあるわけではないのですが、なんとなく変更しないまま、今日まできました」
――アプリの並べ方にこだわりはありますか?
「よく使うものはタッチしやすいよう、下半分に配置しています」
――netkeiba.comは競馬のアプリですか?
「そうです。たまに競馬をするときに見ています。競馬関連のニュースやレース予想情報などが豊富なので、見ていて面白いのです。とはいえ、予想情報は話半分に聞く程度ですが(笑)」
YouTube
「お笑いやアニメをよく観ています。特に好きなのは、金属バットというお笑い芸人の動画。面白いですよ」
ディクトレ
リスニングした英語音声を書き出す英語学習アプリ。音声のループ再生や単語訳、解説などの機能も搭載している。「原宿という土地柄、外国人のお客様も多いので英語のリスニング力を上げるために入れています」
Clipbox
ドキュメントやWeb上のコンテンツなどを保存できるアプリ。「Youtubeの動画も保存できるし、オフラインでも再生可能となるのが嬉しいです」
6人目:yさん(21歳・美容師)
ハイトーンのスモーキーアッシュにピンクのメッシュが入ったヘアスタイルがキュートなyさん。お住いは関西とのことですが、本日は趣味仲間に会うために東京へ来ているそう。さっそくiPhoneについてインタビューしてみた。
――壁紙は誰ですか?
「草川直弥さんです。超特急という音楽グループに所属しているタクヤの実弟なんですよ。もともとは超特急が好きだったのですが、気がついたら直弥さんのファンにもなっちゃいました」
――なるほど。アイコンが1ページの半分しかありませんが……。
「直弥さんの顔が隠れないようにしています(笑)。アイコンの並び自体はダウンロードした順。1枚目はデフォルトで入ってるアプリを置いてますが、ほとんど使っていません。実質、2ページ目と3ページ目をメインにしています」
――よく使うアプリは何ですか?
「GUのアプリを良く使いますよ。アプリで商品を見てクーポンをGETして、実際に店舗に行って試着してみます。気に入ったら、クーポンを使って購入するんです。クーポンはマジで神です」
――iPhoneの言語設定を英語にされてますね。
「特に意味はないのですが、なんとなくカレンダーの曜日表示が日本語よりも英語の方がオシャレだし、テンションがあがるので英語に設定しています」
VSCO
ニューヨーク発のシックな色合いのフィルターが人気な写真加工アプリ。「友だちから教えてもらったアプリですが、操作が簡単なのでよく使っています」
GU
ファッションブランド「GU」の配信するアプリ。ゲームや買い物をすることでポイントを貯め、クーポンに還元できる。「コーデも載っているので、暇なときによく見ています」
LIFE BEAR
日記やToDo機能のついた手帳アプリ。テンプレートも豊富で、自分の好きなデザインにカスタマイズできる。「スマホでスケジュール管理できるので助かっています」
7人目:shimaさん (21歳・大学生)
明るいオレンジの髪のショートヘアがボーイッシュな印象を与えるshimaさん。今日は原宿へショッピングに来たそう。聞けば、古着を中心としたセレクトショップの多いエリアへ向かう途中だそう。個性派ファッションの好きな彼女のiPhoneには、どんなアプリが入っているのだろう。
――壁紙はCOMME des GARÇONSですか。
「写真を大きく載せるよりも、シンプルなものが好きなんです。ギャルソン好きだし、オシャレな感じが気に入りました」
――キレイにフォルダ分けしていますね。
「『わかりやすく!』をモットーにしていたらこうなりました。よく使うアプリは1枚目に集めています」
――普段はどのように使っていますか?
「あまりiPhoneは使ってないのですが、だいたいはSNOWで撮って、友だちに送ったりしています。また、暇なときはWEARを見て、コーディネートの参考にしています」
Plug Air
イヤフォンジャックに専用のガジェットを差し込むことで、動画や音声などのコンテンツを閲覧・視聴できるアプリ。「好きな音楽アーティスト・超特急の特典映像を見るために使いました」
LINE Camera
自撮り時に顔認識でフレームやスタンプの出る効果や多彩なフィルターが人気のカメラアプリ。「撮影した写真をオリジナルスタンプにして加工に使えるところが気に入ってます」
WEAR
ZOZOTOWNを運営する株式会社スタートトゥデイ発のファッションスナップアプリ。「一般人のコーディネートが多く載ってるのでファッションの参考にしやすいです」
8人目:ななりさん(19歳・大学生)
しばらく原宿の街を眺めていると、読者モデル風の女性に遭遇。さっそく声をかけてみると、快く答えてくれた。カメラを構えると、おくせずポーズをとる彼女。聞けば、ファッション雑誌のスナップに数回ほど登場しているらしい。イマドキのオシャレ大学生のiPhoneには、どんなアプリが入っているのだろう。
――壁紙の女性は?
石原さとみちゃんです!ファンというわけではないのですが、この写真はかわいくて壁紙にしちゃいました。
――フォルダ分けのこだわりはありますか?
「1枚目に置いているアプリはほぼデフォルトのもの。めったに使いません。いつも2枚目のホーム画面だけ見ているような気がします。2枚目においているものも、よく使うものはフォルダ外、たまにしか使わないアプリはフォルダに入れています」
――DockにLINEが入ってるんですね。
「Dockには、特によく使うアプリを入れています。連絡手段はほとんどLINEで、メールや電話はめったにしません」
――「こんなアプリがあればいいな」と思うものはありますか?
「好きなブランドの店舗情報を登録して、その店舗のセール日やセールになるアイテムがわかるアプリを作って欲しいです。あと、トレンドの商品も一覧になって見れたら便利だと思います!」
ファッション天気予報 Coordiful[コーディフル]
その日の気温にあわせて、おすすめのコーディネートを紹介してくれるアプリ。「栃木に住んでいるけど、学校は東京。気温が全然違うので、これで気温をみてからコーディネートの参考にしています」
すごい時間割
履修している授業を登録・管理できるアプリ。大学名を登録するとその大学で実施されている授業のリストが表示され、手軽に時間割が作れる。「大学の授業を管理できるので大学生は必須のアプリです。大学の友だちほとんどがこのアプリを入れています」
minimo
全国の美容室やネイルサロンなどで募集しているサロンモデルの案件を検索・予約できるアプリ。「髪型を変えようと思ったときにヘアカタログをみています」
まとめ
ファッション誌のスナップなども多い原宿界隈。オシャレな人々に声をかけて撮影をしたが、皆撮られ慣れているようだった。
今回取材した8人のInstagramインストール率は100%。ファッショニスタにとっては必須のアプリと言えるだろう。さらに、「盛れる」と評判のSNOWも女性陣には大人気。
また、ブランド品を中古で安価に手に入れられるフリマアプリ「メルカリ」の普及率も高めであった。ファッションを楽しみながらも、堅実な金銭感覚を垣間見たように思う。
以前調査した渋谷で人気だった「Snapchat」をインストールしている人間はひとりだけ。距離こそ近いふたつの街だが、訪れる人のタイプには違いがあるようだ。今後もさまざまな街でインタビューを続けたいと思う。