移動式の壁からトイレのロゴのデザインまで、アールキューブオフィスはDIYのアイデアで一杯だった

アールキューブオフィスのここがすごい!

    • ウッドデッキとトイレ、会議室以外はDIY! 移動式の壁や机も社員総出で仕上げたオフィス
    • 移動式の壁で用途に合わせてオフィスが変形。65坪の限られたスペースで20人着席〜130人の立食パーティーも開催可能。
    • ラウンジエリアを無料開放! フリーランスのプランナーやパートナーも働けるコアワーキングスペースとしても利用できる

2016年の11月末にオフィスを移転したばかりのアールキューブさんのオフィスにお邪魔しました。アールキューブさんと言えば、ゲストからご祝儀のかわりに会費をもらい、少ない自己資金で結婚式を執り行える会費制結婚式サービス「会費婚」や、日本中の花嫁と繋がるウェディングプラットフォーム「ハナコレ」を運営されている会社さん。

そんなアールキューブさんのオフィスは…、緑が溢れていてカフェやインテリアショップと間違うほどのオシャレで洗練されたオフィスでした。ただ、それだけではありません。驚きなのが、社員総出でオフィスの内装やオフィス家具をDIYで作っていたり、移動式の壁を作って必要に応じてオフィスを変形させるなど、アイデアがたくさん詰め込まれたオフィスだったこと。

実際に移転作業をしていたときの写真がコチラ。木の板をヤスリで削りニスやペンキを塗っている様子を写したものです。ガチさが伝わってきますよね。

今回のオフィス訪問は、いつもと趣向を変えて、DIYやアイデアを中心にご紹介していきます。引っ越しを考えられている会社さんや、オフィスのリニューアルを考えられている会社さんの参考になれば幸いです!

それでは、さっそくオフィスを見ていきたいと思います。アールキューブさんのオフィスは、表参道にある外観からしてオシャレな建物の1階。

コチラが入り口。インテリアショップかカフェのような雰囲気です。

入り口にはiPadが置いてあり端末を使って受付をします。

受付の右にはウェイティングスペースが、

左には、アールキューブさんのロゴがありました。この場所は、パーティーやイベントをしたときにフォトブースとしても使われており、写真に入りやすい高さにロゴを配置したそうです。

そして、正面がラウンジエリア。プランナーさんとカップルが結婚式の打ち合わせをしたりする以外にも、フリーのプランナーさんがコワーキングスペースとして利用できるようになっています。

ラウンジエリアはフリードリンク制で、コーヒーやジュースなどが提供されていました。

エスプレッソマシンも完備です。

注目したいのがコチラのバーカウンター。

このバーカウンターは、入り口のウッドデッキを作ったときに余った端材で作られたもの。雰囲気ある色味を出すために、ヤスリで削ってはニスやペンキを塗る作業を三工程ほど繰り返したそうです。
バーカウンターには他にも細かいこだわりやアイデアが詰まっています。例えば、このCOFFEEのプレート。オシャレな雰囲気が出ていますが、こちらは厚めの紙にアルファベットのスタンプを押して作ったそうです。総額おそらく100円くらい。

引き出しの取手についている「MUG」と書かれたタグにもこだわりが。いい感じの使用感を出すために、コーヒーに浸して雰囲気を出したそう。

ラウンジエリアには、DIYで作られた机が並んでいます。下の台は中目黒にあるギャラップというインテリアのショールームで購入し、壁掛け用の板を天板にして作ったそうです。これは、コストを安くおさえるためと、既存の机では横が120cmからのものが多くサイズが大きくなるので50cm x 50cmのコンパクトなサイズの机が欲しかったため。

下から覗くとこんな感じ。

荷物置きはワイン屋さんからもらったワイン箱にニスを塗って再利用。コストもかからないし、オシャレですよね。

そして奥に見えるのがアールキューブさんオフィスの名物「移動式の壁」。この壁は奥の業務用エリアとラウンジエリアを仕切るためのものですが、用途に応じて壁が動きます。

例えば、パーティーのときはこんな感じ。壁を取り払って業務エリアを開放することで、通常は20席しかないラウンジエリアが立食で最大130名入るスペースに変わります。

こちらはイベントのときの写真。

アールキューブさんに置いてあるオフィス家具やインテリアにはキャスターがついているものが多く(バーカウンターにもついています)、簡単に移動ができます。こういった見えにくいところの工夫も素敵ですね。

続いて業務エリアに移動します。業務エリアもオフィスな感じというよりはカフェに近い印象です。

エンジニアさんの机もシンプルです。これは、土日は結婚式の相談が多くなるので壁を移動してラウンジスペースを業務スペース部分まで拡張するため。土日はエンジニアさんや総務系の社員さんはお休みなのでそのスペースを有効活用しているそうです。

ちなみに、移動式の壁の裏側は本棚になっていました。

毎月10冊まで本を買って良いとのことで、エンジニア関連の本からウェディング関連の本まで様々な種類の本が並んでいました。

業務エリアの奥はこんな感じです。

奥に見えている白いBOXは書類などを入れている収納BOX。統一感が凄い。

手前にある衣装掛けは社長がDIYで作ったもの。

天井からワイヤーで吊ってぶら下げています。ファッション関連のお店に来たようなオシャレ感が漂っていていい感じです。

壁側はあえて高さを設けることで椅子の変わりにしているそう。

そして、高さを設けたことで下が収納スペースにもなっていました。

アールキューブさんではオフィスの広さの都合上、会議室は1室しか用意されてないそうですが、こんな感じで壁がホワイトボードとしても使えるので簡単な打ち合わせは会議室を使う必要がないそうです。

色々な場所にオフィス訪問させてもらっていますが、似顔絵を書いてもらったのははじめてです。ありがとうございます!

ちなみにこちらが会議室です。僕が覗かせてもらったときはウェディングプラットフォーム「ハナコレ」の打ち合わせをしていました。

会議室の壁もホワイトボードになっていて使い終わるときりふきで水をかけて拭くそうです。きりふきの隣にある箱がなにかと思ってあけてみたら…

ペンケースでした。さり気なくライトニングケーブルも完備。

業務エリアは以上です。最後に紹介するのは、トイレと倉庫スペース。普段なら紹介しないエリアですが、ここにもアイデアや工夫が詰め込まれていました。写真に写っているのが倉庫。

こちらの木箱は、リンゴ屋さんから500円で仕入れたもの。それにヤスリをかけて、ニスを塗ってこの色におちつかせたそうです。1個500円だと思うと安いですよね…。

こちらは、アールキューブさんオリジナルの段ボール。かとおもいきや、市販されている大きなゴム板にRCUBEの文字を彫ってスタンプのようにペタペタ貼っているんだとか。

そして、こちらがトイレ。まず注目してもらいたいのがトイレのアイコン。

市販のものは子どもマークが可愛くないという理由で、社長がデザインをしてアイコンを作ったそうです。

そしてトイレの中には、おむつを替える台の用意もありました。赤ちゃん連れのカップルも相談に来ることが多いそうで、オフィスの設計段階からおむつが変えやすい高さにも配慮して作ったそうです。

以上が、オフィスの紹介となります。

ここからは、オフィスの移転から家具の調達、DIYの指揮もとられた山崎社長にお話を伺います。

——ウェディングっぽさがないオフィスですね。

山崎社長:そうですね。徹底的にウェディングっぽさを消しています。ウェディングの会社に行くと、真っ白だったり、ラブリーな感じだったり、ドレスのマネキンが置いてあったりしますよね。アールキューブでは、そういったウェディングの常識を変えたいという想いがあるので、グリーンだったり木の素材感を活かしてアットホームでナチュラルなオフィスにしました。

——オフィスをDIYで作られるキッカケはなんだったんですか?

山崎社長:正直なところお金をかけたくないというのがひとつ。弊社では、「ウェディングを誰でも安くあげられるようにしよう!」と言っているので派手なことはできません。ですが、ウェディングなので表参道にお店を出さなきゃいけない…ということもあり、削れるところは削っていこうとなりました。

——どこからどこまでをDIYされたんですか?

山崎社長:内装業者さんにお願いしたところって、入り口のウッドデッキとトイレと会議室を作ってもらったくらいです。もちろん電気周りとかはお願いしていますよ。ただそれ以外は自分たちで家具を購入したり、作っています。スピーカーとかも全部自分でつけました。もともとDJをやっていたので、音響の知識はある程度あったんで60mくらいのケーブルを買ってきて裏通しをやったりと。本当に自分たちで作っています。

——なんというか、想像以上でした。

山崎社長:ウェディングってお客様がいらっしゃるのは土日がメインなんですね。季節だと、春と秋がトップシーズンで、夏と冬は閑散期で波が激しい。年間通しての波と1週間の波があるんです。平日はラウンジがガランとしているのに、休日になると混雑して満席になる。このギャップを埋めたいなってずっと思っていて、今回の移転で「用途に応じて事務所自体の形が変わればいい」と思いつきました。

このことを建築をやっている友だちに相談してみたところ、「既製品のものでは無理なので自分たちで作るしかない」と言われて。それで、どうやって作ろうかって辿り着いたのが移動式の壁です。

——この壁はどうやって作ったんでしょうか?

山崎社長:倉庫とか港に、フォークリフトで運ぶパレットってありますよね。特注サイズの1番大きいパレットをオーダーして、2枚を立てかけて三角形の形にして作っています。はじめは大きな本棚で作ろうとしたのですが、重いし高さがあるものがなくて。業務用でいろいろ調べてパレットにたどり着きました。

——ざっくりどれくらいの金額がかかっているんでしょうか?

山崎社長:4枚頼んだので全部で10万円ぐらいです。あとは、そのパレットを金タワシでこすって、ニスを塗って、ペンキを塗ってを繰り返しして色味を出しました。

——10万円ってほんと安いですね。ちなみに、山崎社長はもともとDIYの経験がおありなんですか?

 山崎社長:前に結婚式に使う扉をDIYしたことがあります。そのときに、ホームセンターに行ってベニヤ板を買ったり、古材っぽく見せるためにワックス掛けたりとか試行錯誤した知識が役に立っています。とはいえ、詳しいわけではないですし、社員もはじめての人間が多いので板の裏側から塗ったりして練習しながら作っています。

——社員さんはどれくらいの人数関わられたんですか?

山崎社長: インターンも含めて社員総出の20名で2日がかりで取り組みました。みんなで作ると愛着も湧くし、 チームも一つになれるんじゃないかとか、その辺も狙って移転を一つのイベントにしました。お金をかけてプロにお願いしたらもっと早いだろうし、楽かもしれないですけどみんなでやってよかったと思います。

アールキューブさんのオフィス、いかがでしょうか。

まるでカフェのようなオフィスの中に、DIYで作ったからこそのアイデアやこだわりがたくさんありました。移動式の壁はなかなか取り入れることはできないかもしれないですが、キャスターをつけたり、ゴム版で自社ロゴのスタンプを作るなどの工夫はすぐに取り入れられそうです。

アールキューブさん、ありがとうございました!