ハマりすぎに注意!? プログラマーの思考力・知識が生かせるオススメゲーム5選

プログラマー向けのメディアをはじめ、ネット上で「プログラムの勉強ができるゲーム5選」といった記事を目にしたことはないだろうか? 当然ながら、これらの記事でピックアップされているゲームはプログラミングを学ぶことが目的。もちろん勉強も大切だが、今回はちょっと視点を変えて、プログラミングの考え方や知識を身につけていると、より楽しめるようになるゲームを5つご紹介しよう。

1. ヒューマン・リソース・マシーン

直訳すると、「人的資源機械」という不穏なタイトルがつけられた本作は、PC版やスマホアプリとして配信されているほか、任天堂の家庭用ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」にも移植されている人気パズルゲームだ。

プレイヤーの目的は、ある大企業の新人社員をプログラムで操作し、各ステージの課題をクリアすることだ。画面の左右には、ベルトコンベアーが設置されており、左側のベルトコンベアーからは数字や文字が書かれたパネルが流れてくる。このブロックを課題に沿ったプログラムで処理し、右側のベルトコンベアーに流していこう。正しく効率的なプログラムを組めれば、次のステージへ進むことができる。

まずは左のブロックを右へ移すだけの課題から始まり、次第に足し算やかけ算、文字列の並び替え、素因数分解などが要求されるようになっていく。プログラミングの知識があればクリアは難しくないが、使えるコマンドが少ないため、意外なところでつまずくこともあるかもしれない。

また、各ステージでは、単純に課題をクリアするほか、できるだけ少ないコマンドでのクリアを目指す「サイズ目標」と、できるだけ工程を減らして実行速度アップを図る「スピード目標」もあるので、やりこみ要素も十分。腕に自身がある人は、ぜひシンプルで効率的なプログラムを追求してみよう。ゲームを通してプログラミングの基礎的な考え方が学べるので、プログラマーを目指す人にもオススメの一作だ。

PC版=980円、Android版=580円、iOS版=600円、Nintendo Switch版=1,000円

2. マリオネットAI

プログラマー向けゲームと聞いて、ロボット兵器の戦術プログラムを設計し、対戦させるシミュレーションゲーム「カルネージハート」シリーズを思い浮かべた人には、こちらをオススメしたい。この「マリオネットAI」は、AI構築型対戦ゲームと呼ばれるジャンルの作品で、プレイヤー同士が“マリオネット”と呼ばれるキャラクター4体を操り、チェス盤のようなステージ上で対戦する。

しかし、マリオネットは事前に行動命令を与えないと動くことができない。彼らを動かすために、まずは行動パターン「Plan」を設定しよう。「全範囲」「7マス以内」といった敵との距離や残りライフ「HP50%以内」などの条件とともに、その条件を満たした場合に攻撃するか防御するかを決めれば、あとはそれに従って繰り広げられる自動戦闘を見守るだけ。相手キングのライフを0にしたほうが勝ちだ。

相手がどのような命令を設定するかを想像し、その裏をかく行動条件の設定が勝利のカギであり、自動戦闘を見た後に自分の設定の欠点を分析し、調整を繰り返してよりよい設定を模索するのが楽しい。猪突猛進的に進撃させれば勝てるわけではなく、「味方からわざとダメージを受けることで攻撃力をアップさせ、一気に決着をつける」といった意外な戦略がカギとなることも。非常に奥が深いゲームなのだ。メインはオンライン対戦だが、相手と同時にネット接続する必要がなく、マリオネットの命令データさえ設定してあれば勝手に対戦できる気軽さも◎。相手の戦略を読み、より最適なAIを構築して勝利をつかもう!

PC版=1,180円、Android版=1,300円、iOS版(オフラインのみ)=720円

3. Duskers

「Duskers(ダスカーズ)」は今回ピックアップした5つのゲームのうち、最も地味な見た目かもしれない。しかし、プレイしてみると、その世界観にどっぷりとハマってしまう魅力を秘めている。

プレイヤーは、遭難している宇宙船で目覚めた記憶喪失のパイロット。燃料を補給するために、周囲の難破船を探索しながら、自分たちの身に何が起こったのかを明らかにしていく……というストーリーだ。難破船の探索は、主人公のパイロット自身が乗り込むのではなく、ドローンの遠隔操作によって進めなければならない。

ドローンの操作は、WindowsのコマンドプロントやMacのターミナルのような画面に、コマンドを入力して行う。「open d1」と入力してd1と書かれたドアを開けたり、「navigate 3 r2」と打って3番と指定したドローンを2番の部屋に移動させたりしているうちに、本当にドローンを操作している感覚が味わえる。

もちろん、難破船の探索と言えど一筋縄ではいかない。外部からの侵入者を排除する防衛ロボットや船内に潜むエイリアンを回避・駆除しながら、探索を進めるのがスリル満点! ドローンを無傷のまま帰還させられたときに、大きな達成感が得られるだろう。

ドローンに搭載されている機能や難破船の構造はランダムなので、何度でも新たな攻略法を考えながら遊べるのもうれしいところ。1ステージのプレイ時間が短く、ちょっとした息抜きにぴったりだが、つい次々探索してやめ時を見失ってしまうかもしれない。

PC版=1,980円

4. Factorio

プログラム言語「Perl」の生みの親・ラリー・ウォール氏が提唱する、プログラマーの三大美徳「怠慢・短気・傲慢」。なかでも「怠慢」は、全体の労力を減らすために手間を惜しまない気質を指し、プログラマーにとって最も欠かせないものとされる。そんな自動化・効率化が大好きな人にもってこいの作品が、リアルタイムストラテジーゲーム「Factorio(ファクトリオ)」だ。

宇宙船が墜落してしまい、未開の惑星に降り立った主人公のパイロットが、ロケットを建造して惑星脱出を目指すストーリーだ。何も持っていない序盤は、手作業で資源を掘削したり素材を合成したりするのだが、徐々にさまざまな道具を作り出し、それを活用して作業を自動化できるようになっていく。

たとえば、自動車を製造するのに必要な「エンジンユニット」を作るには、鉄鉱石を掘削して炉にくべ、鉄板に加工した後、組み立て機まで運ぶのだが、一連の作業を人の手で行うと、かなりの労力がかかる。そこで、各工程をベルトコンベアーでつないだり、ロボットアームで運ぶようにしたりと工夫して、可能な限り楽をしようと知恵を絞るのが、このゲームの醍醐味だ。

最終的に必要になる素材は膨大な量かつ、複雑な加工の工程を経るため、いかに効率的な生産ラインを作るかがミソ。少々ネタバレになるが、生産ラインを拡大していくと、惑星に生息するエイリアンに襲われ始めるので、さらに防衛システムも設置しなければならなくなる。できるだけ効率的な生産ラインを構築しようと繰り返しトライするうちに、みるみる時間が奪われてしまう中毒性の高い作品だ。

PC版=2,300円

5. Scrap Mechanic

工作シミュレーション「Scrap Mechanic(スクラップ メカニック)」は、ハンドルやプロペラ、ジェットエンジンといったパーツを組み合わせた上、それぞれのパーツの動作を設計して、自動車や飛行機、ロボットなど、アイデア次第でさまざまな装置が作れるゲームだ。

マシンの挙動にはきちんと物理演算が働いているので、工学的な知識なしで動作を設計しても、なかなか思い描いたような動きにならず、転倒を繰り返すことも珍しくない。うまく動いたときの達成感もたまらないが、試行錯誤する過程もまた楽しい。

また、工作シミュレーションゲームであると同時に、「マインクラフト」に代表されるサンドボックスというジャンルの要素も兼ね備えており、ゲームに明確な目的や課題は設定されておらず、自由な遊び方を楽しめるのも特徴。PCゲーム配信プラットフォーム「Steam」と内にある同ゲームのコミュニティには、ユーザーたちが自身の作品を画像や動画で投稿しており、どうやって作ったのか見当もつかない力作が並んでいる。

ちなみに、本作は「アーリーアクセス版」と呼ばれる、ユーザーが実際に遊びながら検証を行っていく、正式リリース前の状態である(2017年8月1日現在)。ただ、製品版でないからといって、物足りないなんてことはなく、その自由度の高さから、世界中のユーザーがさまざまな楽しみ方でプレイしている。今後もバージョンアップが見込めるので、今のうちから遊んでみてはいかがだろうか。

PC版=1,980円

今回ご紹介した作品は、家庭用ゲーム機やスマホにも対応しているものもあるが、いずれもPCがあれば遊べるゲームばかり。プログラマーであれば、これらのゲームの要素を存分に楽しめること間違いなしなので、ぜひプレイしていただきたい。いずれも中毒性が高い作品ばかりなので、ハマりすぎにはご注意を。

※価格はすべて8月1日現在のもの