実はこんなこともできるって知ってた?  独自機能が光るマイナーブラウザ10選

パソコンやスマホで、毎日のように使うウェブブラウザ。Chrome、Internet Explorer、Firefoxなどのメジャーブラウザを利用している人がほとんどだろう。日本国内のシェア率(2017年9月時点)を見ても、Chromeが59.4%、Internet Exploreが15.6%、Firefoxが12.3%と、上位3つのメジャーブラウザを利用している人が全体の9割弱を占めている。

参考:「NetMarketShare」2017年9月時点

しかしメジャーではなくとも、優秀でおもしろいブラウザはたくさん存在している。そこで今回は、「直感的な操作性」や「半透明のウィンドウで動画が再生できる」など、メジャーブラウザにない独自機能を備えたマイナーブラウザをご紹介しよう。

PC用ブラウザ

1. Helium……半透明の画面をデスクトップ上に常に表示しておく

「Helium(ヘリウム)」は、デスクトップ上に画面を浮かせることができるフローティングタイプの簡易ブラウザ。デスクトップのほかの作業を邪魔することなく、特定のウィンドウを常に表示できるので、何度も画面を切り替える手間がなくなる。チュートリアル動画の閲覧や手順の確認をするときなどに便利だろう。

Helium画面の表示を半透明にすれば、マウスコントロールの影響を受けないので、下にある画面のクリックやスクロールなどの操作ができる。フローティング画面を操作したいときは、デスクトップのDock(画面の下または横に表示される、アイコンが並んだバー)アイコンをクリックすればすぐに操作可能だ。好みの透明度に調整してみよう。

Fluid Browser」も同じように表示を半透明化することができる簡易ブラウザで、こちらは有料(360円)。画面上で簡単に透明度の調整ができるようになっている。

2. Vivaldi……開きすぎたタブを一つにまとめる

特徴は何といっても、その高いカスタマイズ性である。サイトの検索と表示ができれば十分というイメージのあるウェブブラウザだが、「Vivaldi(ヴィヴァルディ)」はブラウジングの利便性を追求し、より多くのことができる方向性に目を向けている。なかでも、ぜひ活用したいのが「タブスタッキング」とメモ機能だ。

「タブスタッキング」は、複数のタブを一つにグルーピングできる。上のスクリーンショットのように右クリックでも、タブ同士をドラッグ&ドロップで重ねるだけでもまとめられ、操作はとても簡単。たくさんのタブを開きすぎて画面が見づらくなるのを避けられるほか、好きなときに一気に並べて表示もできる。

メモ機能を使えば、サイトに関連付けてスクリーンショットやノートを残すことも可能。カメラボタンを押せば、自動的にスクリーンショットとリンクが保存される。

3. Blisk……PCビューとスマホビューが一画面で見られる

  • https://blisk.io/
  • 対象OS:Windows, Mac, Linux(開発中)
  • 価格:有料(9.99ドル /月) ※無料版なし

「Blisk(ブリスク)」は、ウェブ開発者向けに開発されたブラウザで、開発時にあると便利な機能が備わっている。なかでも動作確認の作業効率を飛躍的にアップさせるのが、PCビューとスマホビューを一つの画面で見られる機能だ。

一画面にパソコンのビューとスマホのビューを並べて表示し、どちらかをスクロールすれば連動してもう一方のビューも同時にスクロールされる。

デバイスの向きもボタン一つで変えられるほか、ズームイン・アウトの操作も可能。スクリーンショットだけでなく、ブラウザ上の動きを動画撮影することもできる。

4. Kinza……ユーザーの声が反映された国産ブラウザ

オープンソースのウェブブラウザ・プロジェクト「Chromium(クロミウム)」をベースに開発された日本発のブラウザ「Kinza(キンザ)」。こちらは「ユーザーの声で進化するブラウザ」を謳っている。

開発ブログをたどると、月に1度のペースで新バージョンがリリースされており、リリースが終わった時点でユーザーリクエストが多い機能から順に実装していく。

コピーやリンクの保存がマウスだけで操作できるようになる「マウスジェスチャー」や、選択したテキストをドラッグ&ドロップすることで指定のアクションを実行する「スーパードラッグ」は、ユーザーの強い声から実装した機能。スーパードラッグでは、新しいタブを開いて検索したり、リンクを開いて保存したりと、11の動作候補の中から好みのものを設定することができる。

5. Lunascape……エンジンの切り替えがスムーズ&簡単

近藤秀和氏を中心に開発された国産のブラウザ「Lunascape(ルナスケープ)」。このブラウザの開発をもって、近藤氏は2004年度「第1回未踏ソフトウェア創造事業のスーパークリエータ」に認定された。

その特徴は、Trident(トライデント)・Gecko(ゲッコー)・WebKit(ウェブキット)という3つのHTMLレンタリングエンジンが1つのブラウザに統合されていること。これにより、一画面で3つのエンジンの動作確認が可能になった。エンジンの切り替えはアドレスバー横の「スマート・エンジン選択ボタン」で簡単に行える。

また、バージョン6.2以降の機能「なぞり検索」では、調べたい言葉をドラッグするだけで検索メニューが表示され、Web検索や翻訳がスピーディーにできて便利。翻訳やショッピング、レシピなど14の検索項目が設定されている。ちなみに、新製品「Lunascape Phoebe」もリリースされているが、こちらはテスト版で基本機能のみの提供となっている(2017年9月●日現在)。今後の機能追加を楽しみに待ちたい。

6. Opera Neon……美しいデザインの次世代ブラウザ

スマホやタブレットが普及し始めた頃に、「Opera(オペラ)」を使っていた方もいるのではないだろうか? その開発元が新たに“未来のブラウザ”というコンセプトで打ち出した「Opera neon(オペラ ネオン)」は、シンプルで洗練されたデザインが特徴的。既存のブラウザとはまったく異なるビジュアルや操作性となっており、開発元らが「実験的ブラウザ」と謳っていることから、ウェブエンジニアの間で注目を集めている。トップ画面ではブックマークがアイコンのようにランダムに表示され、タブもアイコンのような表示となっている。

タブをドラッグ&ドロップするだけで複数画面を同時に見ることができるなど、スマホのような直感的な操作が可能。スクリーンショットが撮影できるカメラボタンもデフォルトで実装されている。撮影した画像はブラウザ内のギャラリーに保存されるので、メールやブログなどブラウザ内でスムーズに活用できるのもポイントだ。

7. Pale Moon……Windows向けに最適化されたブラウザ

「Pale Moon(ペイル・ムーン)」はFirefoxの派生ブラウザの一つ。オープンソースのHTMLレンタリングエンジンであるGeckoから派生した独自のHTMLレンダリングエンジン「Goanna(ゴアンナ)」を採用している。Firefoxのプラグインが同じ方法で使えるので、Firefoxユーザーには使い勝手のいいブラウザだろう。

マルチプラットフォームとして開発されているFirefoxに対し、Pale MoonはWindows専用ブラウザ(32bit版、64bit版)として開発されたため、動作の高速化を実現。起動も非常にスピーディーで、ストレスなく使用できる。

スマホ用ブラウザ

ここからはスマホ用のオススメブラウザをご紹介しよう。ソーシャルサイト連携やFlash対応、PCとの同期など、スマホユーザーにうれしい機能を備えたブラウザアプリをセレクトした。

8. Smooz……タブ操作でスムースにブラウジング

App Storeで2016年のベストアプリに選ばれた、iOS向けのブラウザアプリ。

検索結果の一覧に表示される各ページに「新規タブで開く」ボタンがついているので、このボタンを押せば、どんどん新規タブが開く(ページタイトルの長押しでもOK)。タブ間の移動もスワイプでサクサクとでき、ページの終了も検索アイコンを上にスワイプするだけで済む。

検索画面には、YoutubeやAmazon、Twitterなどの検索オプションボタンもあるので、各サービス単位でダイレクトに検索できる。さらに、スマートブックマーク機能では、ブラウザ上で他ユーザーの反応を素早くチェックすることが可能だ。

9. Puffin Browser……ゲーム好きに嬉しいFlash対応

スピードの早さとセキュリティの高さに定評のある「Puffin Browser(パフィン ブラウザ)」はスマホ用のブラウザアプリだ。クラウドサーバーに作業負荷を移すことにより、高速化を実現。使った瞬間にその早さを実感できる。また、Puffinサーバーへのトラフィックはすべて暗号化されるため、セキュリティ面が不安な公共のWi-Fiを使用する場合も、安心して接続しやすくなる。

設定からゲームパッドを出すことができる

さらに、Flashに対応しているので、スマホからPC向けゲームを遊んだり動画を視聴したりできるようになる。拡張機能を入れれば、ChromeブックマークをPuffinウェブブラウザに同期可能。パソコンを外に持ち出している感覚で使えるだろう。

10. Sleipnir Mobile……ログイン情報も同期できる

パソコン用ブラウザ「Sleipnir(スレイプニル)」のモバイル向けアプリ。PCブラウザのようにさまざまなジェスチャ(PC版では「マウスジェスチャ」)が割り当てられており、指先ひとつで複数タブの削除や復元、フルスクリーンへの切り替えが可能。タブが画面下部に表示されるので、片手でもストレスなく操作可能。ウェブページの閲覧がはかどるだろう。

無料版ながらも機能が充実しており、パソコンとモバイルのブラウザを同期するFenrir Pass(フェンリル パス)や、広告ブロック機能、開いたタブを色でグルーピングすることなどもできる。

おわりに

ブラウザは一度使い慣れてしまうと、なかなかほかのアプリを試す機会はないかもしれない。しかし、ブラウザは日々進化し、より便利な機能を備えたものが続々と登場している。それぞれの特徴と機能を理解し、必要に応じて使い分ければ、ブラウジングをさらに快適にすることができるだろう。